インド、要衝の島に日本の援助受け入れへ 中国を警戒

有料記事

ニューデリー=奈良部健
写真・図版
[PR]

 インド洋の戦略的要衝とされるインド領のアンダマン・ニコバル諸島に、外国の開発援助として初めて日本が参画することが決まった。これまでインド政府は外国人の同諸島への入域を一部地域に制限し、外国による支援も認めてこなかった。インド洋に軍事基地や商業拠点を建設する中国の「真珠の首飾り」構想に警戒を強めているためだ。

 アンダマン・ニコバル諸島は、マラッカ海峡からインド洋に至る玄関口となる要衝。中国の海洋戦略にとってもマラッカ海峡は海上貿易の生命線で、海軍の主要な航路でもある。

 インド政府は同諸島で、太陽光発電など再生可能エネルギーによる発電比率を100%にすることをめざしている。日本政府は発電所の蓄電池や関連設備を整備し、非常時のバックアップ電源として電力供給の安定化を支える。総事業費は約40億円で、国際協力機構(JICA)が無償資金協力をする。今年3月から2年間かけて整備する予定だ。

ここから続き

 日本政府関係者は「中国のイ…

この記事は有料記事です。残り356文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
奈良部健
サンフランシスコ支局長
専門・関心分野
テック、インド、財政と政治、移民難民、経済安保