春日大社に勅使 春日祭、規模縮小して営む
米田千佐子
奈良市の春日大社で13日、年中行事で最も格式の高い祭り「春日祭(さい)」があり、天皇陛下の使者(勅使〈ちょくし〉)を迎えて国の平安と安寧を願った。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、行列の人数を減らすなど規模を縮小した。
平安時代に始まった春日祭は、下鴨神社、上賀茂神社(京都市)の葵祭、石清水八幡宮(京都府八幡市)の石清水祭とともに「三大勅祭」といわれる。
行列は、例年だと装束を身にまとった約40人と馬2頭からなるが、この日は勅使ら8人が二の鳥居をくぐって本殿に向かった。招待した参列者も3人にとどめ、例年の150人に比べ大幅に減らした。
本殿に着いた後、花山院弘匡(かさんのいんひろただ)宮司ら神職が、天皇陛下からの供え物「御幣物(ごへいもつ)」などを神前に供えた。勅使を務めた宮内庁掌典職(しょうてんしょく)の十時(ととき)和孝さんが「御祭文(ごさいもん)」を読み上げた。この後、雅楽団の南都楽所(なんとがくそ)が大和地方に古くから伝わる「和舞(やまとまい)」を奉納した…