かつてNHK「ニュースウオッチ9」のキャスターを務めた大越健介記者は、担当が変わっても、報道人として、ひとりの人として、東日本大震災と向き合ってきたという。11日の「NHKスペシャル 定点映像 10年の記録」(夜10時)の制作陣に加わり、岩手、宮城、福島3県の100カ所のカメラが映し出した映像から復興への歩みを伝える。震災からの気づきや、今も第一線で取材を続ける原動力を聞いた。

 ――2020年の東京五輪・パラリンピックが延期になり、「サンデースポーツ」のキャスターを昨年秋、交代されました。後悔はありませんでしたか。

 東京五輪・パラリンピックをキャスター人生の終着点にするはずでした。大学まで野球をしていましたし、スポーツが好きなんで悩ましかったですよ。でも、自分勝手な気持ちで1年延ばしてもいけないなと思った。新しいスポーツの形が表れますし、次の方にバトンを渡して、スポーツ報道のあり方も含めて考えてもらった方がいいのでは、と思ったところに、パンデミックの取材がちょうど重なりました。

 ――現在は、コロナ禍の課題を…

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