ローマ教皇、「悲願」のイラク訪問へ なぜコロナ禍で

有料記事

ローマ=河原田慎一 ドバイ=伊藤喜之
[PR]

 キリスト教ローマ・カトリック教会のトップ、フランシスコ教皇(84)が5~8日、イラクを訪問する。ローマ教皇の同国訪問は史上初めて。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、教皇はなぜ中東のイラク訪問を決めたのか。迎えるイラク側にとっては、安全確保が最大の課題になっている。(ローマ=河原田慎一、ドバイ=伊藤喜之)

 フランシスコ教皇の外国訪問は、2019年11月の訪日以来。コロナ禍のため控えていたが、2月までにワクチン接種を受けたこともあり、かねて希望していたイラク行きで外国訪問を再開させる。

ISから迫害受けた信徒ら

 教皇庁(バチカン)によると、フランシスコ教皇は5日にローマを出発。首都バグダッドでサレハ大統領と会談した後、6日に中部ナジャフを訪れ、イラクのイスラム教シーア派の最高権威であるシスターニ師(90)と面会する。さらに旧約聖書に登場する、キリスト教とイスラム教、ユダヤ教の「信仰の父」、アブラハムの生誕地とされるウルを訪問。他宗教の代表者らとの対話に臨む。7日には同国北部クルド人自治区の中心都市アルビルを訪ねるほか、過激派組織「イスラム国」(IS)が最重要拠点としたモスルに軍用ヘリコプターで訪れ、紛争の犠牲者に祈りを捧げるという。

ここから続き

 フランシスコ教皇と非常に親…

この記事は有料記事です。残り1573文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません