太宰府天満宮ゆかりの梅、大槌で咲く 震災復興願い寄贈

東野真和

 菅原道真をまつる太宰府天満宮(福岡県太宰府市)から贈られた梅が、岩手県大槌町の三陸鉄道大槌駅前で咲き始めた。道真は学問の神様として知られる。関係者は「受験の合格祈願に見に来てほしい」と話している。

 太宰府天満宮は、同町の史跡「御社地」に立っていた「御社地天満宮」と縁があった。御社地天満宮の御堂は東日本大震災で消失。太宰府天満宮は昨年3月、「再建したら御堂の前に植えて町民の心をいやしてほしい」と、育てていた紅梅と白梅を一対、御社地天満宮奉賛会(倉本栄一代表)に寄贈した。

 奉賛会は2年前から再建の要望を続けていたが、町有地のため憲法の政教分離の観点などから町が慎重に検討。奉賛会で建立、管理することで合意し、今月22日に覚書を交わした。御堂は町が整備した御社地公園内でまもなく着工する。梅は大槌駅前の倉本さんの土地に仮に植えられた。

 倉本さんは「かつての御社地天満宮は、受験生が参拝に来るなど親しまれていた。来年には祭りも復活させて観光コースにしたい」と話している。(東野真和)…

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