米旅客機、内部の羽根が2枚折れる 国内32機も停止
江渕崇 贄川俊
米コロラド州上空で飛行中だった、ユナイテッド航空が運航するボーイング777型機のエンジンから出火する事故があり、国土交通省は、同系列のエンジンを積む旅客機を運航停止にするよう国内の航空会社に指示した。
事故は20日、デンバー発ハワイ・ホノルル行きの便で起きた。離陸後に機体右側のエンジンに異常が起き、デンバー空港に引き返した。乗客が機内から撮ったとみられる映像では、右翼側のエンジンはカバーがなくなってボロボロになり、内部から火を噴いていた。エンジンの大型部品や破片が落下し、デンバー近郊の住宅地に散乱した。
米国家運輸安全委員会は21日、初期調査の結果、エンジンを覆う部品や吸気口部分がなくなっており、内部のファンブレード(羽根)2枚が折れていたと明らかにした。
このエンジンは米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製の「PW4000」系。777型機専用で、国内では、全日空で19機、日本航空で13機が今回の運航停止対象になる。
いずれも座席数が300以上…