深海魚「ヨコヅナイワシ」公開 現存する標本は5体だけ
和田翔太
駿河湾で発見された新種の巨大深海魚「ヨコヅナイワシ」の標本が、静岡市清水区の東海大学海洋科学博物館で展示されている。全長1メートル以上の巨体を見ようと、多くの人が訪れている。4月4日まで。
展示されたのは2018年に東海大海洋学部などが駿河湾で採集した個体。当初はセキトリイワシとされていたが、先月、海洋研究開発機構などのチームによって新種のヨコヅナイワシであると報告された。
同博物館によると、ヨコヅナイワシは、全長約1・4メートルに達し、水深2千メートルから2500メートル付近に生息する。90種以上いるセキトリイワシ科の魚の中で最も大きく、駿河湾の深海域で生態系の頂点に位置すると考えられるため、ヨコヅナイワシという和名が付けられた。現存するヨコヅナイワシの標本はわずか5体という。