密室人事、選択肢なかった橋本氏 「涙出るくらい怖い」
軽部理人 野村周平 小野太郎 稲垣康介
五輪相だった橋本聖子氏(56)が、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の新会長に選ばれた。森喜朗・前会長(83)=元首相=から川淵三郎・元日本サッカー協会会長(84)への就任要請が「密室人事」と批判された選考で、焦点の一つとなった「透明性」は最終的に保たれたのか。
「オープンで透明度の高い手法で、橋本会長が誕生した」。新会長の候補者検討委員会で座長を務めた御手洗冨士夫・名誉会長(85=キヤノン代表取締役会長兼社長CEO)は18日の記者会見で、選考過程についてそう話した。検討委メンバー8人のうち6人が橋本氏を推薦したことを明かし、「大勢は橋本氏。彼女をたたえる熱のこもった話があって、かなり盛り上がりました」。
新会長選出に向けては、16日~18日午前にかけて計3回の検討委が全て非公開で開かれた。
検討委では橋本氏を含めて9人の候補者の名前が挙がったという。ただ、残る8人の候補者について会見はもちろん、関係者によると18日の理事会でも明かされなかったという。
「透明性より、本音を」
御手洗名誉会長は「(自分から)立候補した人たちではない。あとの人たちは、橋本氏よりマイナス点があったということになる。人権問題」と理由を説明した。
18日に報道陣に示された資…