イラン、抜き打ち核査察を拒否へ 米の制裁緩和なければ

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テヘラン=飯島健太
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 イラン政府は国際原子力機関(IAEA)に対し、米国による経済制裁が21日までに緩和されない場合、今後は核合意に基づく核関連施設への抜き打ち査察を認めないと15日に通知した。核不拡散の取り組みに逆行する動きで、国際社会の非難は避けられない。

 イランのガリブアバディ在ウィーン国際機関代表部大使が15日にツイッターで明らかにした。

 核合意は2015年、イランと米英独仏中ロが結んだ。イランの核開発を制限する一方、経済制裁の緩和が盛り込まれていた。しかし、18年、当時のトランプ米政権が一方的に合意から離脱し、制裁を再開した。

 査察の受け入れ拒否は、イラン国会で多数を占める保守強硬派が主導し、昨年12月に成立した新法に基づく。制裁が緩和されなければ、今月23日をもって抜き打ち査察を認めた追加議定書の履行をやめる考えだ。

 イランは今年1月以降、ウランの濃縮度を20%に高めたり、核弾頭に使えるとされる金属ウランを製造したりと、核合意を逸脱する規模の核開発に着手している。イランは核兵器の製造を否定する。

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