地震2分後、クラブハウスで発信「見たままを、声で」

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貞国聖子 赤田康和
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 週末の深夜を襲った最大震度6強の地震の後、音声型SNS「Clubhouse(クラブハウス)」で発信する人が各地で相次ぎました。「ルーム」に集った人たちは不安の中でどのような会話を交わし、その効果や課題を感じ取ったのでしょうか。

     ◇

 宮城県女川町のかまぼこ製造販売会社「高政」の社長高橋正樹さん(45)は、揺れが収まった2分後に「地震発生 宮城県女川町から」というタイトルのルームをクラブハウスに立ち上げた。

 「停電は起きていないようです」

 「道路の破損も確認されていません」

 「いま余震がきました」

 車に乗り、会社に着くまでの5分間もハンズフリーを使って見たままの状況を伝えた。

 会社に着き、扉を開けるのに手間取っていると、リスナーから「挙手ボタン」で発言の許可を求める合図があった。

 「私がフォローしますね」と名乗りを上げてくれたのは、防災関係のルームで数日前に知り合った岩手県釜石市の女性だった。女性は高橋さんが話せない間、情報の整理をしてくれた。

 駆けつけた社員と被害状況を確認する様子もそのまま流した。「窓ガラスが割れているかもしれないから気をつけて」「壁にひびが入っている」。気づくとリスナーは400人ほどに増えていた。翌14日午前1時ごろまで発信を続けた。

 高橋さんは1月末にクラブハ…

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