「殺される」吹奏楽部員の恐怖 胸つかまれ取れたボタン
西晃奈
「思い出したくないくらい、つらいことをされた」。男性教諭から暴力を振るわれたという吹奏楽部の元部員が、年齢や性別などを伏せることを条件に朝日新聞の取材に応じた。
座って演奏する座奏と、マーチングの両方ができる規模を持つ広島新庄高校の吹奏楽部に憧れて入学を決めた。
ある年の秋、部活動の準備作業でミスをした。金管楽器を保管している部屋に連れて行かれ、教諭と2人になった途端にシャツの胸ぐらをつかまれた。遠心力で振られ、すぐ近くの壁にぶつけられた。背中が痛んだ。謝罪はなく、さらに怒られただけだったと振り返る。
実力のある吹奏楽部で、いったい何が起きていたのか。複数の関係者が証言しました。
暴言もたくさん浴びたが、「…