「許されない」「想像できない」 森会長に閣僚から苦言

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 東京五輪パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長による女性蔑視発言をめぐり、5日午前の閣議後会見で、閣僚らから発言が相次いだ。

 上川陽子法相は、リーダー層を指す「指導的地位」に占める女性の割合を30%にしようと社会全体で取り組んでいるとしたうえで、「今回の発言でこうした流れがストップすることのないよう、また、内外で大変厳しい声が上がっているので、それを乗り越えて進んでいかないといけないと改めて決意している」と語った。

 小此木八郎国家公安委員長は森会長の発言への受け止めを問われ、「許されないと思う」と答えた。4日にあった森会長の記者会見についても、「反省されているということだと思うが、そのことと、世間や世界からの声はまた別。厳しいものがある」と話した。

 「なぜあのような発言に至ったのか、想像できない。少なくとも私には思いつかない」と話したのは平井卓也デジタル改革相。「(会議での発言に)どういう経緯があったのか知らないが、認められるような発言ではない」と述べた。

 坂本哲志1億総活躍担当相も「大会組織委、役員、ボランティアの方々とか、国民全体のモチベーションが下がることがあってはいけないと心配している」と懸念を示した。

 森会長が「女性理事を選ぶっていうのは、文科省がうるさくいう」と発言したことについて、萩生田光一文部科学相は「変革期にはうるさく言わなければいけない。JOC(日本オリンピック委員会)に限らず、関係所管には、しっかりこれからも申し上げていきたい」とした。

 一方、橋本聖子五輪相は5日の会見で、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長から4日夜に電話があり、森会長が発言を撤回・謝罪したことを説明した、と明らかにした。橋本氏によると、バッハ会長は「理解した。引き続き政府として、東京大会の成功に向けて努力をしてほしい」などと語ったという。

 橋本氏は会見で、自らが4日に森会長に電話をした内容も紹介し、「女性の立場にしっかりと立ちながら世界に向けてメッセージを発信する大会としていくことが必要だと非常に強く話をした」と説明。森会長は「大変申し訳なく、東京大会の成功に向けて最後まで努力をしていきたい」などと話したという。

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