気管切開後に偶然出た声 選んだ道は「ユーチューバー」

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大野晴香
【動画】お笑いのネタを披露するALSユーチューバーのいけちゃん=大野晴香撮影
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 いけちゃんは、体が動かなくなっていく筋萎縮性側索硬化症(ALS)だ。気管を切開して人工呼吸器を付けているけれど、偶然、声が出せるようになった。いま、その声を使ってユーチューブに動画を投稿している。「ALSユーチューバーいけちゃん」が発信するのは、いまだ治療法のない難病との生活から生まれる「明るい話」だ。

 愛知県三河地方に暮らす40代男性。動画には帽子をかぶり、サングラスをかけた姿で登場する。「仏間 de talk」と題し、自宅1階の8畳間からひとり語りを投稿する。

 「のどごしを楽しむビール。どのストローで飲むのが一番おいしいか、試してみた」(「あの『のどごし』をもう一度!!、2020年7月4日投稿)

 「行政の移動支援事業を使って焼き肉屋に行ってみた」(「寝たきりだって出かけたい!!」、20年12月13日投稿)

 19年12月に動画投稿を始めた。人工呼吸器を付けていても声が出る理由、介護者へのちょっとしたお願いなど、「今」をどう過ごしやすくするかに着目した内容が多い。

 8年ほど前、体に異変を感じ…

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