上越線の無人駅に手作りイルミ 乗降客の安心を

遠藤雄二
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 JR上越線の無人駅「上牧駅」(群馬県みなかみ町上牧)は冬の間、住民手作りのイルミネーションで彩られる。今季で10年目。通学や通勤などで利用する人たちは「無人駅でも寂しくない」と感謝する。

 駅舎には星やアンパンマンなどをかたどった電飾、周囲の2本の木には線状に電球がそれぞれ取り付けられている。説明書きに「NPO法人北風塾が地域のみなさんの安全・安心を願い設置しています」とあった。

 北風塾は子育て支援などを目的としたNPO法人で、メンバーは地域のお母さんたち。乳幼児と母親の居場所を設けたり、親子の体験イベントを開いたりしている。

 駅のイルミネーションは2011年に地域の「まちづくり協議会」が始め、北風塾が17年に引き継いだ。毎年11月下旬、作業が得意な男性の協力を得て、電飾を取り付け、2月末まで乗降客を見守る。

 日暮れから午前0時過ぎの終電時刻まで電気がともる。北風塾の登坂季子(とさかひでこ)事務局長は「明るくにぎやかだと、駅を利用する子どもたちも安心すると思う」。

 夕方、下り電車が到着すると、高校生や通勤客ら10人ほどが降りた。渋川市内へ通う高校2年生の女子生徒(17)は「無人駅が明るく見えます」と話した。

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