相談できず消えたい…コロナ、弱者にしわ寄せ 自殺者増

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山本恭介 石川春菜
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 昨年の自殺者数は11年ぶりに前年水準を上回った。特に女性や若年層の増加が目立つ。専門家は、新型コロナウイルスによる生活への影響のしわ寄せを社会的に弱い立場の人たちが受け、孤立したとみている。

 「コロナの影響で学校に通えず、同級生と友達になれない。一人暮らしで誰にも相談できないし、つらい。消えてしまいたい」「夫から暴力を振るわれている。抵抗しても何も変わらず、もう死ぬしかない」

 自殺対策に取り組むNPO法人「ライフリンク」が運営するSNSの相談窓口「生きづらびっと」には昨年、こうした相談が増えた。3月に3千件だった相談件数は、9月に1万5千件を超えてピークに。相談者の7割は女性だった。相談員を1・5倍に増やして対応しているが、相談数の増加には追い付かない。

 厚生労働省が昨年1~11月の自殺者の原因・動機となった問題を分析すると、健康(9234人)、経済・生活(2866人)、家庭(2816人)が多かった。学校(373人)が原因の女性の自殺者は76・9%増。経済・生活は、全体では前年同期より約1割減ったが、20、30代女性の合計で58・2%増えた。家庭は横ばいだが、親子関係の悩みは20代以下で46・5%増加。

 また「孤独感」(390人)は28・3%増で、外出自粛によるコミュニケーションの減少の影響も考えられるという。

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 ライフリンクの清水康之代表…

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