沖縄「宝の海」はいま 水中写真家が惚れ込んだ世界

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島崎周
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 アオサンゴ、ウミガメ、ハマクマノミ……。絶滅危惧種を含む5千種以上の生命に満ちた「宝の海」が、沖縄県にある。名護市辺野古から見渡せる大浦湾。20年近くここに通う東京都の水中写真家、中村卓哉さん(45)は11月下旬、サンゴや魚を撮影した。昨年はなかった新しいサンゴも見つけ「海は生きている」と感じている。周辺では、米軍普天間飛行場宜野湾市)の移設工事が進む。

 移設予定地から少し離れた海中には、イソギンチャクに覆われた円形の岩、通称「クマノミ城」がある。直径約4メートル、高さ約2メートルの「城」には、鮮やかなオレンジのハマクマノミがすみ着き、撮影した際も50匹ほどが群がっていたという。上部には、新しく育ったと思われるサンゴがあった。

 また辺野古の対岸に近い海中では、希少性が注目されているアオサンゴの良好な状態も確認できた。群体は幅約50メートル×約30メートル、高さ約12メートル。その姿はまるで山脈がそびえているかのよう。中村さんは「大浦湾の主」と呼び、湾内に潜るときは必ずあいさつにいく。

 中村さんは東京都出身。10歳のとき水中写真家の父に連れられ、沖縄の慶良間諸島で初めてダイビングを体験した。ぜんそくで運動が苦手だったがダイビングで自信がつき、水中写真家を目指すようになった。

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 2001年には沖縄に移住…

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