もう終わりだね…陰口吹き飛ばせ レジェンド葛西の執念

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勝見壮史
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 48歳の執念が、どう実るのか。世界のトップレベルでもう一度、戦えるのか。ノルディックスキー・ジャンプ男子の葛西紀明土屋ホーム)だ。ワールドカップ(W杯)メンバーへの復帰をめざし、全日本スキー連盟がコロナ禍の影響で派遣を見送っているW杯の下部大会「コンチネンタル杯」への参加を決断した。もう終わった――。そんな陰口を何度もはね返してきたレジェンドは、再びはい上がる思いだ。

 「(コンチネンタル杯に)派遣しないとなった瞬間に『じゃあ僕、個人で行きます』って。それで決めました」。国内開幕戦となった今月12日の名寄ピヤシリジャンプ大会(北海道名寄市)。集まった報道陣に向かい、葛西は明らかにした。費用は持ち出し。単独での欧州遠征だ。

 昨季途中から不振に陥り、今季はW杯代表から漏れて迎えた。新型コロナウイルスの影響が、さらなる逆風となる。開催国枠が与えられ、多くの日本選手が出場できる来年1月のW杯札幌大会は早々と中止になった。

 か細い糸をたどるかのように、数少ないチャンスで結果を残すことでしか世界へはつながらない。葛西は「札幌がなくなったのは非常に残念。一番のチャンスは、そこだったと思っていた」。

 そこで選んだのが、コンチネンタル杯から自力でW杯復帰をつかむ戦略だ。全日本スキー連盟などによると、シーズンをいくつかに区切り、その期間内で行われる試合の総合成績上位3人に、W杯の出場権が与えられるという。葛西は連盟側に志願し、認めてもらった。

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 主に成り上がろうとする若手…

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