コーチに会えない、羽生結弦の孤独 恩師の目に映った姿

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岩佐友
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 コロナ禍で320日ぶりに迎えた実戦を、羽生は独特な方法で楽しんでいた。「過去の声援を心の中で再生した」。感染対策で声が出せない観客の思いをくみ取って、リンクに立った。

 新プログラム「レット・ミー・エンターテイン・ユー」は英国人歌手ロビー・ウィリアムスのアップテンポなロックだ。「世の中の状況を見て明るい方がいいと思った」。4回転サルコー、4回転―3回転の連続トーループ、トリプルアクセル(3回転半)の全3本のジャンプ要素を決めると、リンクを所狭しと激しく舞った。余裕もある。途中、手拍子で観客をあおった。見る者を自分の世界に引き込み、熱のこもったスタンディングオベーションを浴びた。

 シニア11年目。数々の試練を乗り越えてきた26歳にとっても、異例のシーズンとなった。練習拠点のカナダに渡ることができず、師事するブライアン・オーサー・コーチがいないなか、1人で練習した。

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 コーチと意見を重ねながらプ…

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