わいせつ・盗撮の教員15人を官報載せず 再採用恐れも

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高室杏子
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 わいせつ行為や盗撮で懲戒免職になり、教員免許が失効した教員15人について、千葉県教育委員会が官報に載せていなかったことが23日わかった。県教委は被害児童や生徒の特定を避けるためと説明しているが、他都道府県教委が官報で把握できず、採用される可能性がある。

 県教委が一部報道をうけ、この日説明。2016~20年度に懲戒免職となった32人のうち、わいせつ行為13人、盗撮2人の計15人の掲載を意図的に遅らせ、現在未掲載という。教員免許法では、都道府県教委は免許が失効した教員の氏名や本籍地、処分理由などを国の官報に載せなければならないと定めている。

 教員は免許失効後、3年後に都道府県教委に申請すれば免許を再取得できる。官報に氏名や処分理由が載っていない場合、ほかの都道府県教委では「官報情報検索ツール」で失効歴を確認できず、採用する可能性がある。

 県教委によると、16年度に教員が起こした教え子へのわいせつ事件で、被害者の保護者から「児童・生徒の情報がわからないようにしてほしい」との強い要望があり、掲載を遅らせたという。文部科学省や他都道府県教委には官報と同じ失効者情報は通知しており、「不掲載はミスではなく、不適切な事案であるとは考えていない」とした。

 県教委は、被害児童や生徒が学校を卒業してから速やかに掲載するとしており、実際に16~20年度に4人を掲載した。

 未掲載の15人の中で再採用された教員は「県内にはいない」としているが、県外での採用状況については不明という。官報への掲載時期については「今後、運用について検討する」とした。

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