分子やDNAといったごく小さな世界は目で見ることができない。京都大学物質―細胞統合システム拠点(アイセムス)の高宮ミンディ特定助教は、研究成果をイラストにしたてて、一般の人の関心をひく活動をしている。といっても、描くのは小難しい説明図ではなく、淡い色のグラスやプロペラなどだ。どういうことなのだろうか。
グラスから液体が流れる様子の絵は、これまで固体として知られていた物質の中に、液体状に変化させられるものが見つかったことを示す。形を自在に操りやすく、応用範囲が広がる研究成果だ。
筒に入ったプロペラは、二酸化炭素を吸着する性質がある分子の構造を表す。温暖化を抑える技術として、期待されている研究成果を表現した。
高宮さんはもともと文系出身…