木のスタンドで 「シマカン」のティーメニュー 三重

岡田真実
[PR]

 伊勢志摩サミットの会場にもなった志摩観光ホテル三重県志摩市)が、来春迎える開業70周年を記念し、アフタヌーンティーを一新する。山・川・海の循環からうまれる自然の恵みを表現しようと、オリジナルの木製スタンドに、地元の食材をふんだんに使ったスイーツを盛りつける。ホテル内のカフェ&ワインバー「リアン」で来月6日から楽しめる。

 まず目を引くのは、県産の木材を使った箱形の専用スタンドだ。木目が美しいトチと丈夫で上品な質感のケヤキの板を、釘を使わない伝統的な木組みでつなげた。背面と前面に差し込むふたは、伊勢湾に流れ込む櫛田川、宮川、五十鈴川をイメージし、3枚の板で制作。取っ手の部分は、伊勢神宮の宇治橋の鳥居から太陽が昇る様子を表現した。

 制作したのは、社寺仏閣用の建材などを製造する三重県松阪市の「もくいち・マルゴ」。強度を保ちつつ、シルエットを美しく見せるため、1ミリ単位で厚さを調整したという。「シマカン」の愛称で知られる伊勢志摩のホテルならではのデザインになった。

 同ホテルの松本利奈営業企画課長(46)は、「自然の循環」というコンセプトを「生産者さんとの関わりの中で教えてもらった」と説明する。アワビを取る海女からは、「海藻をつかみながら漁をするので、海の栄養が少ないと海藻が減って漁がしにくい」という話を聞き、尾鷲の漁師からは、漁のために山の手入れをしていることを聞いた。松本さんは「山の栄養が大地を通って海に流れ込む。そうした循環をメッセージとしてお客様に伝えたかった」と話す。

 そんな木のスタンドに盛りつけるのは、旬の果物などを使ったスイーツ。「ストロベリーアフタヌーンティー」がテーマの1~2月は、県産いちごのショートケーキやシュークリーム、マカロンを用意。また、松阪牛のサンドイッチや志摩産のあおさのキッシュなどの軽食プレートつもいた豪華なメニューだ。

 税込み4800円。スタンドの数に限りがあるため、前日午後5時半までの予約制。公式ホームページと電話で予約を受け付けている。問い合わせは、志摩観光ホテル(0599・43・1211)。(岡田真実)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【本日23:59まで!】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら