佐賀県警、遺族の被害届断る 文書に「意思なし」と記載

有料記事

松本江里加 宮坂知樹
【スライドショー】福岡県太宰府市の暴行死事件で、被害者遺族を脅迫する被告らと、遺族の記者会見の音声
[PR]

 福岡県太宰府市の女性暴行死事件で、女性の遺族が事件前、この事件で後に死体遺棄容疑で逮捕される容疑者らに脅されたとして佐賀県警に被害届を提出しようとしたが、断られていたことがわかった。一方で県警は内部文書の「被害届等の意思」の項目に「現在のところなし」と事実と異なる記載をしていた。遺族が16日、会見で明らかにした。

 事件は昨年10月20日、太宰府市の駐車場の車内から同市の無職高畑(こうはた)瑠美さん(当時36)の遺体が見つかり発覚。福岡県警は高畑さんと同居していた無職山本美幸被告(41)と無職岸颯(つばさ)被告(25)、山本被告の知人でトラック運転手の田中政樹被告(47)を死体遺棄の疑いなどで逮捕した。

 起訴状によると、山本、岸両被告は昨年9月下旬~10月20日ごろ、福岡県内で高畑さんに暴行し、その後、亡くなった高畑さんの遺体を田中被告を含む3被告で遺棄したなどとされる。

 この日、高畑さんの夫の裕(ゆたか)さん(35)と高畑さんの母親、妹の遺族計3人が福岡市内で会見。遺族によると、事件前の6月下旬~10月上旬に14回、高畑さんの遺族が高畑さんから金銭を無心されていることや、暴力団との関係をちらつかせる山本被告らに脅迫されていることを、高畑さんの実家に近い佐賀県警鳥栖署を訪れたり電話したりして相談。その際、やり取りの一部を録音していた。

ここから続き

 9月下旬の相談時の音声デー…

この記事は有料記事です。残り491文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら