原電、原因調査やり直しへ 敦賀2号機資料書き換え問題

桑原紀彦
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 日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の審査資料を書き換えていた問題で、原子力規制委員会は15日、原電本店(東京都台東区)への立ち入り検査を終えた。社内文書を確認し、関係者十数人から事情を聴いたが、経緯や背景を解明できなかったため、原電が社内調査をやり直すことで合意した。原電は年明けに調査計画を作成し、規制委に示す。

 書き換えられたのは、原子炉建屋直下の断層が活断層かどうかの判断に関わる地層の観察記録。14日から立ち入り検査に入った規制委の古金谷敏之・検査監督総括課長は「原因分析の土台となる経緯や事実関係に、不明確なところがある。原電と(再調査の)必要性について認識を共有した」と述べた。原電の剱田裕史副社長は「原因と背後要因を特定し、(体制を)改善したい」と語った。書き換えに至った議論を記録した未発見の文書などを調べ、関わった社員から聞き取るなどして、原因の特定につなげたいという。(桑原紀彦)

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