駅前に本屋ができるまで コロナで気づいたリアルの使命
竹山栄太郎
【動画】名古屋に書店「丸善」開店。コロナ禍で「紙の本が必要とされている」という=竹山栄太郎撮影
書店大手の丸善ジュンク堂書店(東京)が11日、名古屋・金山総合駅前の商業施設「アスナル金山」に書店の「丸善」を開いた。約17万冊の蔵書をそろえ、カフェの「スターバックスコーヒー」も併設。コロナ禍の師走の開店までのようすを取材した。
開店17日前の「2合目」
<11月24日>
金山総合駅は、JRと名古屋鉄道、名古屋市営地下鉄が乗り入れるターミナル駅。「丸善アスナル金山店」は駅前の商業施設の3階に入り、この日までに書棚などの設置工事がほぼ終わった。からっぽの棚が本を待っている。
新店の売り場面積は約210坪で、うち約40坪が文具。丸善ジュンク堂書店の店としては比較的小さめだという。通勤通学で駅を利用する社会人や学生をはじめ、幅広い層の来店を見込む。
愛知県内では同社7店目となる。今年は、店舗が集中していた名古屋市の繁華街・栄地区で、ジュンク堂書店と丸善を1店ずつ閉じた。一方、5~6月には名古屋市と知立市のショッピングモールに丸善3店を開いた。
店長の加藤ゆきさんは実用書の担当が長く、モットーは「すべての本は誰かにとっての実用書である」。がらんとした店内で、開店までを山登りにたとえるといま何合目か尋ねると、「2合目あたり」という答えが返ってきた。
開店まであと17日。
深夜の搬入作業、その後は「棚づくり」
<11月27日>
商業施設が営業を終えた後の…