論文読みあさる勉強家・吉田祐也、引退撤回から福岡V
第74回福岡国際マラソン選手権大会(日本陸上競技連盟、朝日新聞社、テレビ朝日、九州朝日放送主催、マイナビ特別協賛)は6日、福岡・平和台陸上競技場発着で開催され、一般参加でマラソン2回目の吉田祐也(23)=GMO=が日本歴代9位タイの2時間7分5秒で初優勝した。
国内の主要マラソン大会の開催は約9カ月ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、沿道での応援自粛を呼びかけた。海外の有力ランナーの招待を見送るなど規模を縮小し、出場選手は昨年の458人から86人に減った。
「タイムより順位」。結果にこだわった。
マラソン2回目の吉田祐也(GMO)は、頂点に立つことだけを考えていた。
青学大卒業で引退するつもりだったが、今年2月の初マラソンで競技への思いが再燃。就職が内定していた会社に断りを入れて、GMOで陸上を続けた。だからこそ、2回目のマラソンは「大きな大会で優勝する。タイムよりも順位を狙った」。結果へのこだわりが23歳の覚悟だった。
レース前から、仕掛けどころは決めていた。ペースメーカーが外れた直後の31キロ手前だ。昨年の大会で日本選手トップだった実力者の藤本拓(トヨタ自動車)の前に出た。「余力を残して、30キロ以降が勝負だと思っていた」。表情は変わらず、後ろも振り向かない。そのまま先頭を突っ走り、最後は天を見上げてゴールした。
競技に取り組む姿勢は所属先…