性行為中の動画、嫌々だったのに 少女は退学を迫られた

有料記事子どもへの性暴力

編集委員・大久保真紀 塩入彩 林瞬

 卒業まであと1カ月と迫った3年前の2月。関東の高校に通う少女に先生から連絡が入った。

 「これはお前か」。3人の先生から画像を見せられ、問われた。

 16歳のときにSNSで知り合って付き合った20代後半の男に迫られ、性行為に応じたときに無理やり撮影された映像だった。性行為の間にスマホをいじりながら撮影する男性に気づき、拒否するも応じてもらえなかった。ポルノサイトに投稿されていた。顔が映っていた。

 推薦で大学進学も決まり、入学金も支払い済みだったが、学校からは、家庭の事情などの理由にして辞退するよう迫られた。さらにその後「5日以内に退学届を出すか、卒業判定会議で全職員にこの動画を見てもらうか選択しろ」と言われ、やむなく自主退学した。

子どもたちの心身とその後の人生を脅かす性暴力について考える企画「子どもへの性暴力」第3部は、子どもたちの性が消費の対象になっている現状を伝えます。

 警察に相談したものの相手を…

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