イチローさん、死を覚悟したあの日「できすぎですよね」

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構成・後藤遼太
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 日米のプロ野球で活躍したイチローさん(47)が、11月26日に神戸市内で開かれた第73回新聞大会(日本新聞協会主催)で登壇。「死」を意識したという1995年の阪神・淡路大震災や現役引退について語った。

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 ――阪神・淡路大震災から四半世紀がたった。当時、オリックスで4年目

 震災の時、僕は神戸市西区の寮の4階にいました。比較的被害は少ないエリアだったんですが、それでも「ドカーン」と来た。早朝だからわけもわからず、何かが寮に突っ込んだと思った。

 まもなく部屋が揺れ出して「地震だ」と思いました。跳び起きたけど、とても立っていられませんでした。僕は一応アスリートなんだけど、とても無理。布団をかぶって丸まっているしかない状態。床が抜けるか天井が落ちるかは覚悟しました。初めて死ぬかもなと思った瞬間でした。

 寒い朝でした。寮にいた選手たちはパンツ一丁で食堂に集まった。みんな怖かったから集まりたかったんです。寮にいない選手に電話をしていったけど、1人だけ連絡がとれなかった。中嶋(聡・現オリックス監督)さんでした。それが、さすがなんですよあの人。「家で寝てた」と。大物になりますよ。

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 2週間後がキャンプでした…

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