「会議の時間あるなら…」 伊藤忠が重視する「削る」

有料記事秋の100社定例調査

聞き手・橋田正城
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 伊藤忠商事で徹底されているビジネスの基本原則がある。稼ぐ、削る、防ぐ。略して「かけふ」。「野武士集団」とも呼ばれ、株式の時価総額で業界首位に立った同社は、コロナ禍でこの3原則をどう実践しているのか。鈴木善久社長COO(最高執行責任者)に話を聞いた。

 今期は特に、「低重心の経営」を掲げています。10月に開いた経営会議でも、真っ先に削ることを議論しました。その次は、保有債権の焦げ付きを防ぐことを話し合いました。稼ぐ議論はちょっとでした。

 「削る」で注目したのが会議です。部門ごとに会議の時間や回数、参加人数を洗い出しました。会議が長い部門もあれば、開催頻度が多いところもありました。部門長らの性格によるでしょう。会議が好きな人、話が長い人、くどい人、細かい人……。いますよね。おのずと会議が長くなります。

 「会議をやっている時間があるなら、自分の事業が持続可能なのかどうか、もっと考えろ」と言いたいです。多くの仕事は持続可能であると思っていません。変えなければいけない。だから、同じメンバーで、同じような会議を繰り返しても意味がないのです。会議を短くし、回数は減らし、参加者は絞り込むべきです。会議が長い部署や個人に個別に注意しました。

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 削るという意味では、旅費や…

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