菅首相、尖閣周辺侵入へ対応求める 王外相も譲らず

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安倍龍太郎 北京=冨名腰隆
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 菅義偉首相は25日、来日中の中国の王毅(ワンイー)国務委員兼外相の表敬訪問を受けた。日本側によると、首相は中国公船による尖閣諸島周辺海域への領海侵入をめぐり、中国側の前向きな対応を強く求めた。国家安全維持法などで統制が強まる香港情勢についても、懸念を伝えたという。中国外務省は同日、前日の外相会談で合意した日中のビジネス関係者の往来を、30日から開始すると発表した。

 首相が中国高官と面会するのは就任後初。首相は会談の冒頭、「両国の安定した関係は国際社会にとっても重要だ。共に責任を果たしていきたい」と述べた。

 中国側の発表によると、王氏は会談で習近平(シーチンピン)国家主席のメッセージを口頭で伝え、「正常な軌道に戻った中日関係を大事にしたい」などと述べた。一方で「互いを信頼し、敏感な問題を適切に処理することも大事だ」と主張したという。王氏は会談後、尖閣をめぐって記者団に「(日本側の)漁船が繰り返し敏感な海域に入っている。このような船舶を入れないようにするのがとても大事だ」と強調し、この問題で一歩も譲らない姿勢を鮮明にした。王氏の発言は中国外務省も直後に公表した。

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 王氏は前日の日中外相共同記…

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