【朝日新聞ポッドキャスト】動物園③ カワイイ動物、本当に飼える?
あなたはペットを飼っていますか。人間とペットの関係は1万年以上前にさかのぼるといいます。人間を支える、家族の一員として欠かせない存在です。一方で、無責任な飼い主が引き起こす殺処分、ペット流通の闇、「かわいさ」だけを切り取るメディアの取り上げ方など、問題も山積しています。
ペットとの向き合い方、われわれ新聞社も含めたメディアと動物のあり方について、特別報道部の太田匡彦記者が警鐘を鳴らします。朝日新聞ポッドキャストでお聞きください。主な内容は以下の通りです。
・ペット価格が今年、跳ね上がっている
・殺処分より多いペット流通での死亡数
・カピバラ、どう飼っているの?
・リチャード・ギアが怒ったのは
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Q:太田さんは、犬や猫などペットに関するネットメディアの立ち上げにも携わっていますね。
A:「sippo」というサイトです。PV(ページビュー、閲覧回数)が多いのは猫ですね。立ち上げ時に調べたところ、猫派は自分の飼っている猫と同じ種類だけでなく、街中にいる猫や他の人が飼っている猫など、どんな猫にも関心を持ちます。
一方で、犬派はチワワやプードル、柴犬(しばいぬ)など、飼っている犬種ごとに興味が分散するんです。
Q:では、ビジネス的には猫の方が伸びるんですか。
A:これは逆なんです。猫の飼い主より、犬の飼い主の方がお金を使います。昨年のペットフード協会の調査では、犬の飼い主が1カ月に犬に使うお金は1万1千円くらい。猫の飼い主は7千円くらい。生涯に直すと犬は約200万円、猫は約130万円なんです。
猫とはあまり一緒に出かけませんが、犬は飼い主と散歩に行ったり、狂犬病の注射を打ったり、一緒に旅行に出かけたり。ビジネスが広がりやすいんですね。
だから、PVを取るなら猫の…