病気や障害のある生徒への対応を強化 広島・公立高入試

北村浩貴
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 広島県教育委員会の平川理恵教育長は13日、公立高校入試が来年2月に始まるのを前に、病気や障害のある生徒が受験しやすくなるように個々の事情に配慮した対応を強化する考えを明らかにした。ICT(情報通信技術)を活用し、パソコンの音声機能を使った文章の読み上げなどを新たに導入することも想定している。

 2016年施行の障害者差別解消法では「公立学校での合理的配慮の提供」が義務づけられている。県内の公立高校入試ではこれにまでも、発達障害や視覚障害のある生徒向けにテスト用紙の文字を拡大したり、ルビを入れたりするほか、聴覚障害のある生徒には英語のヒアリング試験で座席をスピーカーの近くに移動させるなど、個別に対応してきた。病院内での受験にも応じている。

 県教委は今後、ICTの活用を進めてさらにニーズに応えたい考えで、入試シーズンを前に受験生や保護者向けにこれまでに対応した具体例を紹介する資料を作成し、各市町教委などに送付したという。平川教育長は記者会見で「配慮する事項や内容は受験生の状況に応じて検討し、決定したい。まずはぜひ(生徒が通う各学校に)相談してほしい」と呼びかけた。(北村浩貴)

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