船医のチョッパー、動物たちを癒やす 被災地で除幕式
熊本地震の被災地を応援しよう――。人気漫画「ワンピース」の主人公ルフィや仲間の「麦わらの一味」の像を県内各地に設置する企画で、船医のチョッパー像が7日、熊本市でお披露目された。あわせてキャラクターらがデザインされたラッピング電車の運行も始まった。
この企画は、作者で県出身の漫画家尾田栄一郎さんの協力を得て進行中。チョッパー像が設置されたのは、地震で被災した市動植物園(東区)の正面入り口の前。同園は地震で獣舎が被災し、ライオンやトラなどの猛獣5頭が県外への避難を余儀なくされた。船医のチョッパーが、傷ついた動物たちを癒やすという設定だ。
7日は正面入り口の前の広場で除幕式が開かれた。県内に限定して募った50組100人の一般参加枠に、約40倍の2千組以上が応募。式の様子はYouTubeでも配信された。
大西一史・熊本市長はあいさつで「ワンピースのエネルギーをもらって、これから更に前に進んでいこうというシンボルとなるチョッパー像を設置できるのは、本当にうれしい」と述べた。熊本工高吹奏楽部が主題歌の「ウィーアー!」でマーチングを披露。その後、椅子に座り聴診器を持った、等身大のチョッパー像がお披露目された。
除幕式に5歳の娘と参加した男性(30)は、20年ほど前から漫画を読み始めた。今は親子でアニメを見るときもある。「尾田先生が力を貸してくれたのがうれしい。復興のためにも良いことです」。8日には御船町で音楽家のブルック像の除幕が予定されている。
またチョッパー像の除幕に合わせ7日、熊本市電ではルフィやその仲間たち、県のキャラクターくまモンをデザインしたラッピング電車の運行が始まった。来年3月末まで運行予定。