洋楽の風、アジアまで 職業作曲家としての筒美京平さん
河村能宏
惜別 作曲家の筒美京平さん
「また逢(あ)う日まで」の印象的なイントロ、「木綿のハンカチーフ」の哀愁漂う旋律……。職業作曲家・編曲家として、日本人の琴線に触れる楽曲を次々と手がけ、1960~80年代のヒットチャートを席巻した。
「大量のヒット曲を生み出せたのはなぜか」「影響を受けた作曲家は」。めったに取材に応じないとされる筒美さんに、私は7年前に書面でインタビューを申し込んだ。回答はファクス。2枚の紙に、癖のある字で簡単に箇条書きされていた。
「当時の職業作家に対する要…