歓楽街「塊と捉えるのではなく」感染対策、抱える事情は
5月末に緊急事態宣言が解除された後、再び全国に広がった新型コロナウイルス感染症の「第2波」。その端緒とされるのが大都市の歓楽街での感染拡大だ。現在も歓楽街では散発的にクラスター(感染者集団)が発生しており、対策は急務。新型コロナ対策を検討する政府の分科会は29日、対策の具体案をまとめる。
詳細を議論している歓楽街対応のワーキンググループ(WG)は27日、対策の大枠をとりまとめた。これまでの議論では、▽感染が広がっていない通常時から、行政と事業者、従業員が信頼関係を築き、感染状況や対策などの情報を共有すること▽感染が広がりそうなときは、大規模なPCR検査を早期に実施するなどの介入が必要▽名前を知られたくない人に配慮し、匿名でできる検査体制づくり――といった方向性を確認。29日の分科会に報告するという。
6月以降の「第2波」は、宣言解除後もゼロにならなかったウイルスが大都市の歓楽街で表面化し、人々の移動を介して地方や医療機関などに広がったとみられる。
接待を伴う飲食店では、近い距離で会話をすることが多く、どうしても「密」が生まれやすい。報道ベースによる内閣官房の集計では、7月以降、こうした飲食店でのクラスターは128件。クラスターが「連鎖」しないように対策を取ることが重要になってくる。
この間、関係者がうまく連携できた例もある。
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