こびない「ハケン」が変える社会に 脚本家・中園ミホ氏

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聞き手・岸善樹 聞き手・湯地正裕
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 菅義偉内閣が発足して1カ月。自民党の総裁選以降、波風を立てない「なぎ」の政治が続いているようにみえる。いまの世の中の気分は「長いものには巻かれろ」なのか。人気ドラマ「ハケンの品格」の脚本家中園ミホさんと、9月の自民党総裁選で敗れた石破茂氏を支持する斎藤健・元農水相に聞いた。

「せめてドラマではスカッと」 中園ミホさん

 夏に放送したテレビドラマ「ハケンの品格」のヒロイン・大前春子は、スーパー派遣社員です。資格とスキルを武器に、権力にすり寄ることなく高給を得る。このキャラクターが生まれたのは、女性たちとの定期的な飲み会のおかげです。心ならずも「長いものに巻かれて」毎日をしのいでいる派遣社員の彼女たちにスカッとしてもらえれば、という思いでした。

 ドラマの現場は、コロナ禍で収録延期になりました。フリーランスには生活が厳しい人も多く、「お弁当が出るから」との理由で現場に来る人もいました。いまは戦争中なの、とさえ思ってしまった。

1959年東京生まれ。「ドクターX」「花子とアン」「西郷どん」などヒット作多数。「七人の秘書」(テレビ朝日系)が22日放送開始

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