アデランスから子どもたちへ ウィッグに込めた思い
柴田秀並
頭髪が薄いことを気にする若い人は少なくありません。子どもたちの悩みを解消しようと、アデランスは無償でウィッグを贈る取り組みを続けています。自身も薄毛に悩んだという同社医療事業部の春原正俊さん(57)は「ウィッグをつけることで自分らしさを取り戻せる人たちもいる」と話します。
アデランスは1978年から「愛のチャリティーキャンペーン」を続けている。4歳から15歳を対象に、オーダーメイドのウィッグを届ける。これまで5千人を超えた。
担当する春原さんは学生時代から、とくに散髪のとき、ぬれた髪の薄さが目立つのが嫌だった。就職活動でアデランスを選んだのは、「同じ悩みを抱えている人の気持ちを受け止めたい」と考えたからだ。
入社翌年の88年、顧客と接する部署に配属されたとき、「お勧めしている立場だから」と自分もウィッグをつけ始めた。最初は恥ずかしい思いもあったが、人前で話すときに「後ろめたいような気持ち」がなくなったという。
忘れられないのは、はじめて子どもにウィッグをプレゼントした時のことだ。
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