「鶴の一声」に霞が関大わらわ ハンコ業者「もう廃業」

有料記事

新宅あゆみ 内藤尚志 編集委員・堀篭俊材
[PR]

 ハンコが行政の手続きや文書からなくなろうとしている。菅義偉首相河野太郎行政改革相の意向を受けて、霞が関の官僚たちは「鶴のひと声があればやるしかない」と口をそろえる。役所の面倒な手続きが簡単になればいいが、課題はいろいろある。

 急に決まった印象もある「脱ハンコ」だが、実は既定路線だった。安倍政権で7月に決めた規制改革実施計画に基づき、年内をめどに手続きの見直しを各府省に求めていた。

 各府省がここに来て対応を急ぐ背景には、菅政権の発足や河野行革相の意向がある。河野氏は9月23日に「ハンコをすぐになくしたい」と述べ、全府省に要請した。小泉進次郎環境相は「まったく同感」とし、環境省は職員の出勤簿や育児休業の申請などについてすぐに押印を廃止した。環境省のある幹部は「大臣から鶴のひと声がかかるとやらなければいけない感じになる」(幹部)と明かす。

ここから続き

 官僚は権益を守るためや前例…

この記事は有料記事です。残り1271文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら