トランプ氏、それでも彼に負ける理由 投稿を分析すると

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 人事に重要政策、称賛に罵声……。11月3日の米大統領選で再選を目指すトランプ大統領は、ツイッターであらゆることをつぶやき、世界を動かしてきた。2009年にツイッターを始め、いまやフォロワー数は世界7位の8700万人超。ではなぜ、どのようにツイッターを始めたのか。

 09年春、出版社でインターネット上のマーケティングを担当していたピーター・コンスタンツォさん(55)=現・AP通信勤務=は、スーツ姿でニューヨーク中心部のトランプタワーにいた。トランプ氏の著書「トランプ思考 知られざる逆転の成功哲学」の出版を数週間後に控え、いかにして売り出すか、それを話し合うためだった。

 部屋に入ると、親指を立てるトランプ氏の等身大パネルが飾られていた。30秒後、トランプ氏が入室。出席者6人の会議が始まった。「ソーシャルメディアについて話したい」。コンスタンツォさんがそう言うと、トランプ氏は「オーケー。おもしろそうだ。どうぞ」と応じた。

 与えられた時間は7分。ツイッターは当時、世界に広く知れ渡っているとは言えないものだった。米紙ニューヨーク・タイムズに、ツイッターとは何かをやさしく解説する記事が出たのも、この会合の数カ月前のことだ。

 コンスタンツォさんによると、トランプ氏は黙って説明を聞き終えると、「気に入った」とくり返した。最も興味を引いたように見えたのは、「メディアを介さずに、ファンに直接訴えることができる」と話したとき。ゴルフやホテル、グッズの宣伝もダイレクトでできる――。そうコンスタンツォさんが伝えると、トランプ氏は机をたたき、「よし、やってみよう」と述べたのだという。

 ただ、人気テレビ番組「アプレンティス(見習い)」で司会役を務め、「セレブ」として名をとどろかせていたトランプ氏には、この時すでにツイッターに偽物が出回っていた。そこでコンスタンツォさんは、アカウント名を「@realDonaldTrump(本物のドナルド・トランプ)」にすることを提案。トップ写真には著作の表紙を設定した。これがともに受け入れられ、現在にいたるまで使われている。

後半ではトランプ氏のツイートの分析結果も。3日に1回以上、あるキーワードをつぶやいていました。

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 コンスタンツォさんは、トラ…

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