第2回選手は「王国作る手段」 監督と大学、いびつな利害関係

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編集委員・中小路徹
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 「練習についていく自信もなくて、本当は行きたくなかった。でも、実績がなくて選べる立場じゃなかった」

 個人競技のスポーツ推薦で大学に進み、制度に潜む不条理さを体験した男性(26)は打ち明ける。

 岩手県立高3年の男子バレーボール部員が2018年に自死した。同県教育委員会が設置した第三者委員会が今年7月に調査報告書を公表した。そこには、顧問の暴力的な言動とともに、スポーツ推薦による大学進学の話が進んでいたことに悩んでいたことが、背景の一つとして克明に記されていた。

 「亡くなった高校生の気持ちがよくわかる」

 冒頭の男性はそう話し、自らの経験を振り返った。

 高3の夏前、部の顧問に言わ…

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