検査のために100㎞移動…態勢整わぬまま欧州で第2波

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ロンドン=下司佳代子 パリ=疋田多揚
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 新型コロナウイルスの感染爆発が再度起きているフランスや英国、スペインで、行動や営業の制限を再び導入している。不十分な検査態勢などに市民の不満も高まっており、「第2波」の封じ込めができていないとして、「2度目の失敗だ」と政府が批判を浴びている。(ロンドン=下司佳代子、パリ=疋田多揚)

 スペインでは21日、首都を含むマドリード自治州の一部で移動制限を始めた。通勤や通学といった理由がない限り、対象地区の出入りを禁じるほか、公園も閉鎖される。地元紙によると、対象は85万人に及び、違反者には最低600ユーロ(7万4千円)の罰金が科される。

 スペインでは新規感染者が6月に1日数百人にまで抑えられてきたが、その後拡大。9月は連日1万人規模の感染者が確認され、春のピーク時の水準を上回っている。22日に報告された死者数も241人に及んだ。マドリードの一部の病院では集中治療室が埋まっていると報じられている。

 英国でも22日、新規感染者が4926人に上り、4月並みの水準に戻っている。政府の科学顧問らは21日、10月半ばに1日の感染者が5万人に達し、その1カ月後には死者も1日200人を超える可能性があると警告した。ジョンソン首相は22日の議会演説で、市民に在宅勤務を呼びかけた上で、パブなどの営業を午後10時までに制限する方針を明らかにした。さらに夜の国民向けテレビ演説で「ルール破りが多すぎる」と指摘。店舗内などでのマスク着用義務に違反した場合の罰金を現在の2倍の200ポンド(約2万7千円)に引き上げ、取り締まる警察官を増やす考えも示した。

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 感染再拡大に政府の責任を問…

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