都構想を「バラ色の表現」でPR 大阪市の広報紙に批判

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笹川翔平
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 大阪市の広報紙に記載した大阪都構想の説明に対し、専門家である市の特別参与から「広報というより広告」「バラ色の表現は避けたほうがいい」との指摘を繰り返し受け、市が何度も修正したことが分かった。市は複数の地方選を経て都構想推進の民意が示されたとしているが、都構想の賛否を問う住民投票はこれから。公平性を求める声が出ている。

 市の内部文書によると、もっとも最近に指摘を受けたのは、住民投票に向けて9月26日から住民説明会を始めるのに合わせ、市内全戸に配布する179万部のパンフレット。税金で作られており、市の広報全般について助言する広告の専門家で特別参与の山本良二・近畿大教授(広告コミュニケーション)とグラフィックデザイナーの清水柾行氏が改善を求めた。

 今月7日に原案を示して意見を求めたところ、「特別区になると全てが良くなるといった、メリット一色の印象を受ける」「『よくあるご質問』は、全てが特別区制度のアピールになっている」などの指摘が相次いだ。市は現在、修正を検討している。

 特別参与の指摘を受け、市は修正を何度も繰り返してきた。毎月157万部発行する広報紙については6月、「『特別区はいいですよ』と、広報というより広告になっている。広報紙がプロパガンダにならないようにという意識を持ったほうがいい」「メリット・デメリットなど客観的な情報を伝えていくべきだ」といった厳しい指摘があった。

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 4月には、原案の「特別区で…

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