妖怪の町おこしで知られる兵庫県福崎町。2017年春から観光客の周遊につながればと、町が希望する店などに「妖怪ベンチ」を置き、現在は14基。当初は「怖い」との声も上がったが、今では独自の工夫をこらしてベンチを活用する店も増えてきた。新型コロナ禍でも密を避け、ベンチ巡りを楽しむ家族も多く、妖怪の魔力が発揮されている。

 交通量が多い道路沿いにあるファミリーマート福崎南インター店(同町南田原)。入り口横に人間より大きな「一反もめん」が堂々と座り、出入りする客たちを大きな一つ目で追っている。

 昨年春、それまでこのベンチを置いていた店が閉店したため、同店に念願の妖怪ベンチが移転してきた。

 「怖い感じがインパクトがあっていいんです」とはマネジャーの原田明美さん(55)。車からも目立ち、わざわざ立ち寄る客や、ツーショット写真を撮りにくる親子連れなどが増えており、店内にはその写真をびっしり貼ったボードも飾っている。

 店では勢いに乗り、従業員がイ…

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