「正直に答えます」 感染者家族、実名チラシ1万4千部

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伊丹和弘
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 息子が新型コロナウイルスに感染した新潟県見附市の男性が、デマによる風評被害を防ごうとチラシを作り、新聞に折り込んで約1万4千世帯に配った。自分や経営する店の名、問い合わせ用メールアドレスも載せた。匿名の不確かな情報ではなく、発信元の明らかな情報で「無関係な人や店への被害を防ぎたかった」とその意図を話す。

 チラシを作ったのは、市内で薬局を経営する佐藤日高さん(57)。市内や隣の長岡市内の一部で配られる、8月29日の新潟日報朝刊に折り込んだ。

 チラシはB4サイズ。「今の想い、お伝えします。」という見出しで、「濃厚接触者は私達家族のみ。(PCR検査の)結果は陰性。他者への感染リスクはありません」「(家族で使った飲食店は)保健所の調査の結果、濃厚接触例はなかったことがハッキリしたので、心配する要素はございません」などと説明した。

 佐藤さんと、ともに薬局を切り盛りする姉の千晴さん(59)の実名と似顔絵も載せた。息子は東京都内在住で、感染が分かったのは市内への帰省中。帰省についてチラシで「深く反省すると共にお叱りは甘んじて受け入れます」と謝罪した佐藤さんは、今回、チラシ配布という方法を選んだ理由を、「何も悪くないのに風評被害に遭っている人がいるのが心苦しい。少しでも解消できれば」と話す。

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