東南アジア諸国連合(ASEAN)と日米中などが参加する一連の外相会議が、テレビ会議方式で9日始まった。南シナ海などをめぐる米中対立が深まる中での開催で、両国の応酬は必至だ。ともにASEANを味方につけようとしのぎを削るが、間に挟まれたASEAN諸国は難しい対応を迫られている。
背景に南シナ海の対立
「需要を優先的に考慮して、『ワクチンの友』の関係を築く」。中国外務省によると、王毅(ワンイー)国務委員兼外相は9日、ASEAN加盟国と中国との外相会議でこう述べ、新型コロナウイルスのワクチン供給面で優遇する考えを示した。
中国は8月下旬にベトナムなどメコン川流域の5カ国と開いたオンライン会議でも、ワクチンの優先供給を表明。インドネシアとは約4千万人分の供給で合意していた。中国がASEANに「ワクチン外交」を仕掛ける背景には、南シナ海での米国との対立がある。
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中国は8月26日、本土から…
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