東京電力福島第一原発で発生する汚染水と処理水は、そもそもどう違うのか。いまの技術では取り切れない放射性物質のトリチウムは、海や大気に放出しても問題ないのか。資源エネルギー庁の木野正登・廃炉・汚染水対策官に、素朴な疑問をぶつけた。
――「処理水」のおおもとである汚染水は、どんな過程で発生するのか。
「福島第一原発のデブリ(溶け落ちた核燃料)は水を循環させて24時間冷やしている。それだけでは汚染水は増えないが、デブリを冷やした水は建屋の地下に入り込む。そこに、屋根の穴や建屋のすき間から雨水や地下水が入って来て混じり合い、汚染水が1日180トン(昨年度)増えている。この汚染水をくみ上げてALPS(アルプス)(多核種除去設備)で処理し、タンクにためている」
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――ALPSでは放射性物質…
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