東京)都、コロナ対策3413億円 補正予算案
木村浩之
東京都は3日、新型コロナウイルス対策とする総額3413億円の補正予算案を発表した。インフルエンザとの同時流行が懸念される秋以降を見据え、医療提供体制の安定化や保健所の業務効率化などを図る。18日開会予定の都議会定例会に提出する。
新型コロナ対策としては、今年度で9回目の補正予算案の提出となる。
新型コロナとの同時流行時に医療体制を確保するため、高齢者らを対象に、インフルエンザ予防接種の本人負担をゼロにする補助事業を計上。感染者の家族を受け入れるホテルなどの施設を確保した区市町村に対して、最大1千万円を補助する事業を盛り込んだ。感染した保護者らに代わって、施設で高齢者や障害者などの要介護者、児童の面倒を見る狙いがある。
都設置の保健所については、業務の一部を民間委託する事業を盛り込んだ。保健師らが優先的に行うべき仕事を効率的に進めることで、PCR検査体制の安定化などにつなげる。
小池百合子知事は同日、「感染拡大防止とセーフティーネット対策を着実に進めていくとともに、秋・冬に向けて万全の備えを講じていく」と話した。
補正予算案に盛り込まれた主な新型コロナウイルス対策
・高齢者らに対する季節性インフルエンザ予防接種経費の補助(75億円)
・高齢者・障害者施設の利用者や職員のPCR検査経費を補助(30億円)
・サイト活用による東京特産品の販売支援(1億円)
・宿泊施設を借り上げてのテレワーク推進に経費助成(4千万円)
・感染拡大防止に向けた専門家派遣(4千万円)
・都立学校でのICT(情報通信技術)環境整備(1億円)…