党員投票なし、議論打ち切って決定 「正統性問われる」

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笹井継夫 西村圭史 松山尚幹
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 自民党総裁選をめぐり、党執行部は党内の異論を押し切り、党員・党友投票を省く簡易型とすることを決めた。新総裁の選出で国会議員票の比重が増し、派閥の支持が雪崩を打つ菅義偉官房長官がさらに有利になりそうだ。1日に立候補を正式に表明した岸田文雄政調会長石破茂元幹事長は焦りを強める。

 安倍晋三首相の後継を決める総裁選は、選出方法をめぐって党内の意見が割れる異例の展開となった。

 党執行部は1日の総務会に党員・党友投票を省く簡易型とすることを提案。これに出席者から異論が相次いだ。

 「党員投票をやるべきだ。開かれたプロセスが民主主義として大事だ」。小泉進次郎環境相がそう求めれば、村上誠一郎元行革相も「今回の総裁は選挙の顔になる人。党員の協力がなければ選挙は勝てない」と訴えた。若手からは「総裁選の正統性が問われる」との声まで上がった。

 総裁選の選出方法では、若手有志らが党員投票の実施を求める約150人の署名を二階俊博幹事長宛てに提出。10府県連も党本部に党員投票の実施を求めていた。

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 だが、党執行部は一貫して消…

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