第7回政治の余地埋めた「共感力」 思想も忖度も乗り越えて

有料記事シングルマザーと永田町

編集委員・秋山訓子
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 女性議員が増える意味、現場を知る市民活動団体と制度を作る政治家の協力、合意形成とは何か――。昨年末に未婚のひとり親への税制優遇が実現するまでの、まるでドミノがぱたぱたと倒れていくような軌跡を取材しながら、様々なことを考えた。

シングルマザーと永田町 女たちの税制革命

「未婚の寡婦(夫)控除」の実現に向けタッグを組んだ市民団体と国会議員の女性たち。どう動き、税調幹部や財務省がどう動かされていったのか。7回にわたって伝える連載の最終回です。

 政治の世界に女性が少ないのは、毎年発表される「ジェンダーギャップ指数」で121位、などの評価をいちいち持ち出すまでもない。衆院議員(定数465)で、やっと1割いるだけだ。

 朝日新聞など大手政治メディアで少ない女性記者の一人として、長年政治取材に関わってきた。女性議員が増えるといいと思いながら。でもそんな私の目から見ても、自民党の女性議員は正直言って共感しづらい人が少なくなかった。政権与党の持つ権力という引力に絡め取られ、「名誉男性」とも言えるような言動の目立つ女性議員が増えても仕方ない。そう思っていた。

 しかし、今回の取材を通して、女性議員が増える意味はやっぱりあるんだと思いを新たにした。

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 あまり男だ女だと分けるのも…

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