子ども感染38万人、学校再開に悩む米国 露骨な圧力も

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ニューヨーク=鵜飼啓
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 新型コロナウイルスの感染拡大が続く米国で、秋から始まる新学年に合わせて学校への登校を再開するかどうかが、各地で議論となっている。トランプ大統領は経済の復活には学校の再開が必要だとして前向きだが、教師や親の不安は強く、都市圏を中心にオンラインでの遠隔授業継続を決める学区が増えている。

 「登校再開はもろ刃の剣のようなもの。子どもにとっては、教師との対面での授業がとても大事だ。一方で、子どもの安全については念には念を入れて考えたい」。フロリダ州マイアミ近郊に住み、9歳と4歳の子どもがいる大学職員、エイミー・ウィリアムズさん(31)はこう語る。

 米国では3月ごろ、ニューヨーク州を中心に東北部で感染が広がった。しかし、同州などで感染拡大に歯止めがかかると、今度は南部で拡大。フロリダ州でも6月以降、新規感染者が急増した。これまでの感染者数は全米でカリフォルニア州に次ぐ2番目に多い約60万人にのぼり、特に大都市のマイアミや近郊で感染が多発した。

再開直後に感染者が

 こうした状況を受け、マイアミ・デード郡は7月末、新学年が始まってからも公立校は当面、オンライン授業のみとすることを決めた。感染状況を見て、10月から希望者について教室での授業を再開するか、改めて判断する。ウィリアムズさんは「遊び盛りの子どもに(感染防止のための)社会的距離を守らせるのは無理。現時点では子どもを学校に通わせるつもりはない」と決定を歓迎する。

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 他の地域でも、学業レベルの…

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