「軍国少年」だった相田みつを 反戦に転じた不条理とは

有料記事戦後75年特集

中村尚徳
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 戦争はすべてを動員し、すべてを踏みにじる。敗戦から75年。栃木県足利市出身の書家で詩人の相田みつをの目を通して、戦争を考えたい。

兄2人の戦死、反戦の詩に

 コロナ危機のさなか、話題になった言葉がある。

 「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」

 栃木県足利市出身の相田みつをの詩「わけ合えば」の断章。「うばい合えばにくしみ わけ合えばよろこび」「うばい合えば戦争 わけ合えば平和」と続く。

 感染者への誹謗(ひぼう)中傷や偏見が飛び交い、自粛に従わない人が排除される。「国難」が叫ばれ、「団結」が唱えられる。どこか戦前、戦中に通じる風潮が関係しているのだろうか。

 東京都千代田区の相田みつを美術館長で長男の一人さん(65)も理由を考えた。「東日本大震災でもよく読まれました。命を見つめ、生き方を考えた父の作品の原点は兄2人の戦死、戦争への憎悪なんです」

 その「原点」を、みつを本人が打ち明けた映像が残っている。この世を去った1991年の春、横浜市内で「あんちゃんの話」と題し講演した。手ぶりを交え、時折、目を閉じ、会場に語りかけた。

 「自分の一生の務めであり、願い。そういうつもりで披露します」

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 6人兄弟のみつをには2人の…

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